2011年05月14日
世界のエネルギーの77%を
東京新聞:2011年4月16日夕刊
[タイトル]再生エネが原発逆転
【ワシントン=共同】二〇一〇年の世界の発電容量は、
風力や太陽光などの再生可能エネルギーが原発を初めて逆転したとする世界の原子力産業に関する報告書を、
米シンクタンク「ワールドウオッチ研究所」が十五日までにまとめた。
原発は、安全規制が厳しくなったことや建設費用の増加で一九八〇年代後半から伸び悩み、
二〇一〇年の発電容量は三億七千五百万キロワット。
一方、再生可能エネルギーは地球温暖化対策で注目されて急激に増加し、
風力と太陽、バイオマス、小規模水力の合計は三億八千百万キロワットになり、初めて原発を上回った。
報告書は、福島第一原発事故の影響で廃炉になる原発が多くなり、
新設も大幅には増えず、再生可能エネルギーとの差はさらに開くとみている。
報告書によると四月一日現在、世界で運転中の原発は三十カ国で四百三十七基。
運転開始から平均で二十六年が経過、このうち百四十五基は、二〇二〇年までに運転開始から四十年を迎える。
四十年を超えて運転する原発は限定的になるとみられるという。
世界の総発電量は、石炭、天然ガス、石油などの火力発電が半分以上を占め、原発は13%程度。
世界のエネルギーの77%を
太陽光や風力で供給可能、IPCCが発表
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、
2011年5月9日、アラブ首長国連邦のアブダビで開かれた会合において、
再生可能エネルギーの潜在的な可能性を示した。
会合で発表された報告書
「Special Report on Renewable Energy Sources and Climate Change Mitigation(SRREN)」によれば、
政策による下支えがあった場合、
2050年時点で、全世界のエネルギー需要の77%を満たすことが可能だという。
再生可能エネルギーは出力が小さく、
化石燃料や原子力と比較して補完的な位置付けにあるという理解は正しくない。
バイオ燃料、太陽光と太陽熱、風力が有望
報告書では6種類の再生可能エネルギーそれぞれに対して、
技術的な特性と2050年の見通しを示した。
バイオ燃料
電力以外に、たやすく熱源として使えることが最大の特長だ。
植物由来のアルコールや炭化水素として使う他、木質のまま利用できる。
既存の化石燃料と似た使い方ができる唯一の再生可能エネルギー源だ。
木質を液体燃料に転換したとしても、エネルギーはあまり無駄にならず、80~90%のCO2を削減できる。
以上のような特性から、バイオ燃料は先進国ではなく、発展途上国で調理に使ったり、
熱源として利用するのがよいことが分かる。
2009年末時点でも全世界のエネルギー供給量の10%を(50EJ)を占めており、
2050年時点では年間100EJ~300EJをバイオ燃料が占めると予想した。
太陽光と太陽熱
電力源として優れている。熱源や光源としても使いやすい。
2009年末時点では全世界のエネルギー供給量の1%を占めるにすぎないが、潜在的な能力は高い。
継続的な技術開発と低コスト化の努力を続けていけば、再生可能エネルギー源として最も魅力的になり得るという。
最も楽観的なシナリオでは2050年時点で年間130EJのエネルギーを供給できる。
このシナリオでは太陽光発電の伸びが大きい。
複数のシナリオで、総電力の1/3を太陽光と太陽熱が担う。ただし、最悪シナリオでは総電力の1/10だ。
地熱
2009年末時点の発電量は0.7EJと小さい。
2050年時点では総電力の3%、総熱源の5%を占めると予想した。
技術的に入手可能な年間地熱エネルギーは巨大であり、2008年の年間供給エネルギーに匹敵する。
しかしながら、全てのシナリオで技術的に入手可能な量を大きく下回った。
水力
小規模なものから、非常に大規模なものまで、スケーラブルであることが特長。
2008年時点で全エネルギーの16%を担っており、再生可能エネルギー源として、現時点では最大だ。
ただし伸びしろがあまりないため、シナリオにもよるが、2050年時点では比率が10~14%に下がってしまう。
海洋
海水の運動エネルギーを利用する方式から熱エネルギー利用、
化学的エネルギー利用までさまざまな方式が考えられるが、現在はほぼ全てが研究開発段階にある。
このため、2020年までは総供給に占める割合は微々たるものだろうと報告書では指摘している。
将来性はあるものの、2050年の予想出力は最大7EJだ。
風力
再生可能エネルギー源、特に電力源として2番目に有望だが、
2009年末時点では世界の電力需要の2%を賄うにすぎない。
地域的な分布に偏りがあり、欧州と北米での伸びが著しく、
中国とインドで普及の芽が出てきたと報告書ではまとめている。
2050年時点の総エネルギー供給の20%以上を占めると予想されている。
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1105/12/news012.html
[タイトル]再生エネが原発逆転
【ワシントン=共同】二〇一〇年の世界の発電容量は、
風力や太陽光などの再生可能エネルギーが原発を初めて逆転したとする世界の原子力産業に関する報告書を、
米シンクタンク「ワールドウオッチ研究所」が十五日までにまとめた。
原発は、安全規制が厳しくなったことや建設費用の増加で一九八〇年代後半から伸び悩み、
二〇一〇年の発電容量は三億七千五百万キロワット。
一方、再生可能エネルギーは地球温暖化対策で注目されて急激に増加し、
風力と太陽、バイオマス、小規模水力の合計は三億八千百万キロワットになり、初めて原発を上回った。
報告書は、福島第一原発事故の影響で廃炉になる原発が多くなり、
新設も大幅には増えず、再生可能エネルギーとの差はさらに開くとみている。
報告書によると四月一日現在、世界で運転中の原発は三十カ国で四百三十七基。
運転開始から平均で二十六年が経過、このうち百四十五基は、二〇二〇年までに運転開始から四十年を迎える。
四十年を超えて運転する原発は限定的になるとみられるという。
世界の総発電量は、石炭、天然ガス、石油などの火力発電が半分以上を占め、原発は13%程度。
世界のエネルギーの77%を
太陽光や風力で供給可能、IPCCが発表
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、
2011年5月9日、アラブ首長国連邦のアブダビで開かれた会合において、
再生可能エネルギーの潜在的な可能性を示した。
会合で発表された報告書
「Special Report on Renewable Energy Sources and Climate Change Mitigation(SRREN)」によれば、
政策による下支えがあった場合、
2050年時点で、全世界のエネルギー需要の77%を満たすことが可能だという。
再生可能エネルギーは出力が小さく、
化石燃料や原子力と比較して補完的な位置付けにあるという理解は正しくない。
バイオ燃料、太陽光と太陽熱、風力が有望
報告書では6種類の再生可能エネルギーそれぞれに対して、
技術的な特性と2050年の見通しを示した。
バイオ燃料
電力以外に、たやすく熱源として使えることが最大の特長だ。
植物由来のアルコールや炭化水素として使う他、木質のまま利用できる。
既存の化石燃料と似た使い方ができる唯一の再生可能エネルギー源だ。
木質を液体燃料に転換したとしても、エネルギーはあまり無駄にならず、80~90%のCO2を削減できる。
以上のような特性から、バイオ燃料は先進国ではなく、発展途上国で調理に使ったり、
熱源として利用するのがよいことが分かる。
2009年末時点でも全世界のエネルギー供給量の10%を(50EJ)を占めており、
2050年時点では年間100EJ~300EJをバイオ燃料が占めると予想した。
太陽光と太陽熱
電力源として優れている。熱源や光源としても使いやすい。
2009年末時点では全世界のエネルギー供給量の1%を占めるにすぎないが、潜在的な能力は高い。
継続的な技術開発と低コスト化の努力を続けていけば、再生可能エネルギー源として最も魅力的になり得るという。
最も楽観的なシナリオでは2050年時点で年間130EJのエネルギーを供給できる。
このシナリオでは太陽光発電の伸びが大きい。
複数のシナリオで、総電力の1/3を太陽光と太陽熱が担う。ただし、最悪シナリオでは総電力の1/10だ。
地熱
2009年末時点の発電量は0.7EJと小さい。
2050年時点では総電力の3%、総熱源の5%を占めると予想した。
技術的に入手可能な年間地熱エネルギーは巨大であり、2008年の年間供給エネルギーに匹敵する。
しかしながら、全てのシナリオで技術的に入手可能な量を大きく下回った。
水力
小規模なものから、非常に大規模なものまで、スケーラブルであることが特長。
2008年時点で全エネルギーの16%を担っており、再生可能エネルギー源として、現時点では最大だ。
ただし伸びしろがあまりないため、シナリオにもよるが、2050年時点では比率が10~14%に下がってしまう。
海洋
海水の運動エネルギーを利用する方式から熱エネルギー利用、
化学的エネルギー利用までさまざまな方式が考えられるが、現在はほぼ全てが研究開発段階にある。
このため、2020年までは総供給に占める割合は微々たるものだろうと報告書では指摘している。
将来性はあるものの、2050年の予想出力は最大7EJだ。
風力
再生可能エネルギー源、特に電力源として2番目に有望だが、
2009年末時点では世界の電力需要の2%を賄うにすぎない。
地域的な分布に偏りがあり、欧州と北米での伸びが著しく、
中国とインドで普及の芽が出てきたと報告書ではまとめている。
2050年時点の総エネルギー供給の20%以上を占めると予想されている。
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1105/12/news012.html
Posted by ジェームス・ボン(ド)ベ at 05:14│Comments(0)
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